ロードバイクで200km走るときのコツを、ブルベライダーが細かく解説するよ
どうもこんにちは!札幌のローディ3年生のたんです。
ロードバイクを始めた年に初めて200kmを走って、3年目の今年はブルベで200km、300km、400km、600kmを走ってSR(スーパーランドナー)の称号をとりたい私です!
1回のライドが100kmでは物足りなくなってきました。200kmは結構楽しい距離と感じるまでに感覚が壊れてきています。
ペーペーですが、初心者の時に思ったことと、私の体験談を交えて忘れないうちに綴っていこうと思い今回の記事を書いております。
イチ素人の意見として、他の人の記事も参考にしながら読んでね。
知識に関してはネットで調べて、自分なりに解釈した内容もあります。間違いなどあると思いますので、鵜呑みにせず御覧ください。また、私の知識のアップグレードにも繋がりますので、間違いやご意見などはご指摘いただけますと幸いです。
Contents
200km走れるようになるまで
徐々に距離を伸ばしていっている最中の方が、この記事を見つけて読んでくださっているのだと思います。
100km走れたときのように少しづつ距離を伸ばして、200km行けそうだ!と、思うところまで距離を伸ばしましょう。
ちなみに私は、160kmのグループライドを終えた後に、あと40kmぽっちならいけると思ったところから200kmチャレンジに踏み切りました。
それと、パンク修理はもう大丈夫ですよね?走る距離が長くなるほど、パンクのリスクは増えます。もちろん、他のアクシデントが発生する機会も増えます。
ある程度対処できる術をお持ちのものと考えますね。
気持ちがあればペダルは回る
いきなり根性論(笑)
持論ですが、最後まで走り切る気持ちがあれば、テクニックがなくとも走り切ることは可能だと思っています!
補給を怠らない、踏みすぎない、など最低限気をつけることはありますが。
心身ともに健康な一般的な運動不足だった30代女性ですが、ロードバイクを始めて半年ほどで200km走れるようになりました。同じチームの女性もそうです。
力を込めなくてもペダルを回せば前に進む乗りものなので、体に痛みが出てきた、ハンガーノックになった、などない限り必ずゴールできます。
逆を言えば、痛みを出さない、ハンガーノックにならない、疲れをためなければどこまでも走れます!
あとは「完走する!」という気持ちだけです!
途中でダメだと思ったら諦めて帰ってもいいのですから。走り始めたら案外すんなり行けるものです。
体力が明らかに足りない場合はこの限りではありません。まずは体力をつけます。たくさんご飯を食べて、寝て、筋肉をつけましょう。
所要時間は15時間ほど
止まっている時間を加えないで平均時速20km/hで走ると、走行時間だけで10時間。それに休憩時間や信号待ちの時間を加えます。
普段走っている平均速度よりも低めで時間計算をすることをおすすめします。
100kmはその速度で走れても、200kmでは後半バテて速度が落ちる可能性があるためです。
私は普段、平均時速21〜22km/hで走っていますが、時間の計算をするときは20km/hで計算しています。切りのいい数字の方が計算しやすいというのもあります。
最初はこまめに休憩をしたいので20km置きに休みます。30分休憩×9回で休憩時間は合計4.5時間程。それにパンクなどのトラブルが起きたときのことを考えて、15時間程と考えるのが良いでしょう。
慣れてきたら10~12時間くらいで走りきれます。脚力、コース、休憩時間にもよりますが。
休憩時間はダラダラせず、補給が終わったらサッと出発するのがおすすめです。止まっている時間が長いと筋肉が固まってしまうのと、気持ち的にダレてしまうためです。
【経験談】初200kmは15時間程でした
経験者と一緒に走ってもらえたので、ペースは相手にお任せして走りました。かなりこまめに休憩を取ってもらったので、ライド時間は長くなりましたが最後まで安全に走りきれました。同行してくださった方のおかげです。
決行日は、日が長く快適な気候の5〜7月がおすすめ
先の通り、15時間程かかるので日の長い時期が良いでしょう。
慣れないうちは、日が落ちてからのライドは危険ですし、夜間走行用の装備も必要になってきます。
調光レンズでなければ、アイウェアの透明レンズを。日が落ちると気温が下がるので持ち運べるウィンドブレーカー。夜間ライドには明るいライトを用意する。車から見やすいよう、リアライトを増やす、反射材を貼るなど、暗い時間に走ることを前提で考えると装備も変わってきます。
また、後半疲れがたまり判断能力が鈍くなることが予想されます。夜間走行は昼間とは異なる点に注意する必要があり、よく見えない路面や、活発になる動物にも気をつけなければいけません。
なるべく明るいうちに帰ってこれるようにしましょう。
寒いと走れなくなります。夕方でもまだ暖かい時期がおすすめです。
【経験談】時間を見誤り暗い峠を一人で走って怖い思いをした
走行時間と日没時間を見誤り、真っ暗な峠(支笏湖)を一人で越えたことがあります。
車も走らなく人気がない峠道はこんなに寂しいのかと思いました。このときばかりは車が通ってほしいとも思いましたが、中から悪い人が出てきたらどうしようとも考えました。
熊の目撃情報がよくあがる道だったため、森からの物音には耳を研ぎ澄ましていました。熊ベルを持っていたので、鳴らしながら峠を登りましたが生きた心地はしませんでした。
人里に下りたときは、安堵感から足をついて一休みしてしまいました。
ロードバイクで札幌から、毛無峠、赤井川村、樺立峠、倶知安町、喜茂別町、広島峠、美笛峠、支笏湖まわってきたよー!【230km/獲得標高3,000mUP】
ウェアの選択は最低気温と最高気温を見て
日中の気温だけではなく、その日の最低気温と最高気温にあったウェアを選択します。
- 0〜10度 裏起毛+防風+シューズカバー 冬装備
- 10〜20度 長袖+ウィンドブレーカー 春秋装備
- 20〜30度 アームカバー+予備にウィンドブレーカー 夏装備
ウェアはご自身の経験に合わせて選択してね。
最初は平坦コースがおすすめ
初めて走る時は平坦がおすすめです。
疲れて判断能力が鈍ってくると大変危険だからです。
また、万が一体に痛みがでた場合でも、平坦なら惰性で進めますが、坂道は踏み込まなければなりません。
100km、160kmでは出なかった痛みがでる可能性もあります。
【経験談】疲れからか、リタイアするタイミングを見誤る
初めて一人で200kmを走った日、後半疲れから判断能力がにぶり帰宅時間を見誤り、暗い峠を走りました。
自分にはまだ峠を越える体力があったため、そう判断したのですが、時間の計算を間違っていたようです。体力はあっても、タイムオーバーだったことに気づけませんでした。
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初200kmにこんなコースはいかがでしょう?
コースを引いてみました。
面白いかと言われれば、面白くないかも…。200kmを初めて一人で走るならこれくらい安全な道ならいけるかな、と思ってルートを引いてみました。試走はしていません。走ったことのある道を繋いでいます。滝川あたりはあまり走ったことないですが…。
JR線沿いを走ってます。いつでもDNFできるように。
休憩ポイントも設定してみたので、良ければ利用してみてください。コンビニや道の駅は意外とこまめにあるので、疲れたら積極的に休みを入れるのが吉。歩道に座って休むのもアリです。帰りの時間遅くなるけど、安全第一。
- 当別から幌向までの12号線は車通り多いけど、路肩が広いのでそこまで怖くない。
- 幌向から三笠まで、微妙なアップダウン
- 美唄から砂川も見通しのいいアップダウン畑区間
- 道の駅たきかわで折り返し、ガッツリ休憩
- 275号線は車通り多い
途中リタイアも視野に入れて
体に痛みがでてきた、替えのチューブを使い切ってしまった、ワイヤーが切れてしまった、気持ちが折れてしまった、暗くなったから、など理由は様々ですが必ずリタイアポイントも考えておきます。
家族や友人が迎えに来てくれる環境があれば良いですが、ライド中は何があるかわかりません。輪行袋を持って、JRやバス路線の近くのコースを走ることをおすすめします。
または、お金を多めに持って1泊してから帰る、自転車店で修理してもらうことも視野に入れます。
無理に走っても危険なので、早めに、無理のない時点でリタイアするのが賢明です。
途中リタイアしても、また次回挑戦すればいいのですから。リタイアして責める人もいないですし。ご自分の安全を第一に考えましょう。
お金は多めに
先の項に繋がりますが、お金は多めに持ち歩きます。
帰れなくなった時に1泊することもできますし、修理費や、寒くなったら防寒着を買うこともできます。
お金は大体のことを解決してくれるので、私は普段ライド中に使うお金+保険の1万円を財布に忍ばせています。
100kmライドに慣れていない頃に、3,000円しか持っていないくどうしようもなく不安になったことがありました。
キャッシュカードやクレジットカードも持っていなかったので、何かあったら何もできないことに気づき、とても焦りました。それ以来、お守り代わりの1万円札を財布にいれています。
疲れないように走る
長時間運動をするのに、疲れないようにとは矛盾しているように感じますが、疲れをためない走りを習得すれば、どこまでも走ることができます。
疲れないギア
疲れないギアとは、脚に力を入れなくても回せるギアです。
軽すぎても疲れてしまいますが、ずっと力んだペダリングをしていても乳酸が溜まり疲れてしまいます。
軽い坂道でも、私はギアを落としています。
フロントを落とすのもいいですし、リアを数段落とすのも良いです。私は最近、リアを落としています。変速操作が1度で済むからです。
疲れない、軽いギアなら長時間動かすことができます。
【経験談】私の場合
フロント50-34T 、リア32-11Tです。坂道はもっぱらインナーローです。
私の場合32Tなら、疲れをためずに坂を登ることができます。斜度や距離にもよりますが。北海道のゆるく長い峠ならだいたい大丈夫です。
見た目は格好悪くなりますが、ギアを変えるのも一つの手です。
疲れにくい筋肉を使う
あちこちで説明されているので詳細は割愛します。
大腿四頭筋、いわゆる前腿ではなく、後ろのハムストリングスや臀筋を使ってペダルを回します。
ハムストリングスや臀筋には遅筋が多くあり、パワーは小さいですが持久力のある筋肉ですので長時間動かすのにむいています。
引き足を意識して、ハムストリングスと臀筋を使っています。最近は臀筋で腿を上下するイメージで筋肉を動かしています。
ここは私も勉強中でですし、他にもっと詳しい人がいるので探してみてください。
疲れない姿勢
長時間サドルの上にいると、一定の筋肉が凝ってきます。
ドロップハンドルの持つところを細かく変えたり、休憩中や自転車に乗りながら腕や脚を伸ばしたり、動かして筋肉のコリをとります。
【経験談】私の場合
休憩中、座って食事を取りますがその時に脚のストレッチをしながら座っていることが多いです。
走りながら片肩ずつぐるぐる回してコリをほぐしたり、ペダルの上で立ってアキレス腱を伸ばすように脚をのばして、ストレッチをしています。
補給
補給はお腹がすく前になにか口にします。これはすでに実践されている方は多いと思います。
長時間のライドでは、疲れから食欲がなくなることがあります。
消化器官を最後まで機能させるには、固形物をしっかり補給します。食欲がないからと、ゼリーなど噛まなくても飲み込めるものを補給すると、ますます胃腸が動きません。
補給食は余分にサドルバッグなどに入れておきます。休憩ポイントの間でお腹がすいてしまった、予定していたコンビニが閉店していたなど、万が一に備えて羊羹1本くらいは予備として持ち歩きます。
個人的おすすめ補給食
補給は好きなものを食べるのが一番です。
効率がいいからと好きではない食べ物を食べるより、美味しい好きな食べ物を食べたほうが気持ちも高まり、モチベーションも長く保てます。
消化に時間のかかる脂質は避けるのが無難です。カロリーメイトやエネルギーバーは口が渇くことと、脂質が多いので私はあまり食べません。食べやすいし腹持ちいいんですけどね。
基本、素早くエネルギーになる糖質を選んで食べています。お米とか砂糖とかお餅とかですね。
塩おにぎり
具やのりがない分、糖質の消化吸収がいい気がするため。あと好きだから。
プリン
タンパク質多い。カロリーが高く、噛まなくても食べれるため、後半など食欲がなくなってきた時に食べることが多いです。あと好きだから。
納豆巻き
昼食にとることが多いです。糖質とタンパク質も取れるスグレモノです。納豆好きなのでよく食べます。尚、のりは消化器官に負担がかかりよろしくないらしいです。
コーラや三ツ矢サイダー
プリンと同じ理由で、ハイカロリーかつ流し込めるためよく愛飲しています。最近は休憩ごとに、他の補給食のついでに流し込んでいます。固形物のカロリーにプラスアルファするイメージです。
炭酸飲料は気分転換にもなりおすすめです。ツール・ド・フランスなどを走るプロ選手も、レース中の補給にコーラを飲むほどですので、サイクリングとコーラの組み合わせはバツグンです。好物です。
果汁グミ
グミは砂糖の塊なので吸収されやすそうという理由で。好物です。
すあま
もち米からできていますので、高糖質&ハイカロリーです。
すあま自体ほんのり甘みがありますが、大福のように餡が入っていないので、甘さ控えめなところが気に入って最近愛食しています。
餡が入っていない分、大福よりも若干カロリーは低いですが、好物なのでいくらでも食べれます。
セイコーマートの一口すあまが、一口サイズなので走りながら食べるのに適しています。
【経験談】満腹まで食べて補給失敗したこと
余談ですが、補給を失敗したことがあります。
ハンガーノックも1〜2度したことがありますが、逆に食べすぎて走りにくくなったことがあります。
大盛りの天津飯を食べ、お腹いっぱいになった後に自転車に乗ったのですが、消化するために血液が胃に集中しているのがわかり、思うように動けなかったことがあります。
本来なら、酸素を運ぶために全身に血液が回ってほしいところですが、消化のために胃に血液が集中してしまったのです。
ハンガーノックのように、1日動けなくなることはありませんが、今度からは腹8分目にしておこうと思いました。
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走った後のリカバリー
きっちりリカバリーをすることで、早く体を回復させます。壊れた筋繊維や使い切った栄養を補給することで、回復を早めたり効率よく筋肉を修復します。
食事
家に帰ったらまずはプロテインを摂取します。
運動後30分以内にタンパク質を撮ると最も効率が良いそうなので。
ストレッチ
溜まった乳酸をとりのぞきます。
いくら疲れないギアで走っているからといって、まったく疲れないわけではありません。
特に疲れているところを重点的に伸ばします。ストレッチをすることで筋肉痛が和らぐ気がします。
睡眠
少なくとも日付が変わる前に寝ましょう。
22時〜2時頃に成長ホルモンが分泌され筋肉修復の効率が良いためです。
それもありますが、疲れた体を癒やすにはたっぷり寝るのが一番です。
【経験談】私の場合
帰ってきたらお風呂の前にプロテインに粉飴を溶かして流し込みます。
筋肉を生成するタンパク質だけではなく、タンパク質を各細胞に運ぶ糖質も一緒にとります。
愛用しているマイプロテインにはタンパク質しか入っていないため、糖質である粉飴を適当に入れています。計算方法は各々調べて下さい。私はマイプロテイン1スクープにつき、レンゲに1杯程の粉飴を入れています。計算が面倒なので適当にやってます。
マイプロテインがコスパよくておすすめです。
その後洗濯機を回している間にシャワーを浴びます。いつもよりも強度が高く、早く寝たい日はぬるめのお湯に浸かります。
どうも高強度でのると交感神経が優位になっているようで、いつまでも興奮して眠れないのです。リラックスするためにぬるめのお湯に入るようにしています。
筋肉が火照っている時は、水シャワーで冷やすのも有効です。
シャワーからあがったら簡単な片付けと、ストレッチをしつつ食事です。
運動後は失った栄養を補おうと、栄養の吸収効率がよくなるため脂質の多い食事は避け、糖質、タンパク質、ビタミン、ミネラルとバランスの良い食事をとります。
アルコールはご法度です。アルコールが入ると筋肉の生成が遅れます。
どれくらいの期間飲まないほうがいいのかわかりませんが、私は筋肉の疲労が抜けるまでは飲む気になりませんので、その間の晩酌はノンアルコールビールです。飲み会は別です。そんなことより楽しく飲むことが優先です。ライド後の打ち上げは最高ですね!!!また行きましょう!!!
200kmを走り切る達成感
100km走りきった時の達成感より、200kmの達成感の方が大きかったです。その感動は忘れられません。
100kmはロードバイクを始めたほとんどの人が乗れる距離ですが、200kmとなると、チャレンジすることすら多くありません。
300kmを走ろうと思う人はさらに少ないです。少なくとも私の周りではそうです。
それだけ、200kmは特別な距離だと思っています。その分達成感は大きいです。
ぜひ、無理のない範囲でチャレンジをして、普段は味わえない非日常感と達成感を味わってみてほしいです。やみつきになります。
まとめ
長々と注意点をかなり細かく書き出しました。はじめから全部守ろうとすると大変ですので、最低以下4点だけ気をつけてください。
一番大切なのは
- 200kmを走りたい気持ち
- 疲れないようにペダルを回す
- 補給はこまめに
- お金は多めに
以上4つがあれば、完走の確率はグンと上がります。
自己責任でぜひチャレンジしてみて下さい。
なにか質問などありましたら、私のわかる範囲でお答えします。お気軽にどうぞ!