疾風スプリンター 見てきたよ! サイクリストからみた映画の感想

サイクルロードレースファンなら、見ねば!と思い、公開期間が身近にもかかわらず見てきましたよ。
映画館はスッカスカで、客層はロードレースファンそうな男性と、俳優さん目当ての女性それぞれ数名づつとでした。

感想を一言で言うと、レースシーンはドラマでしか見ることのできない迫力が素晴らしい!
落車シーンとかね、すんごかった。

しかも、それらはスタント無しで、役者さん自ら怪我を負って撮影したとのこと。
さすが台湾映画!体張ってるなあ!スタッフロールのNG集は必見です。

新城幸也の所属していたランプレ・メリダのエース、ルイ・コスタも本人役で出演しているのも見どころかな!
主人公の憧れの選手として登場するよ。

あと、まあ、ヒューマンドラマパートは昔のドラマを見ているみたいで、恥ずかしかった。
成功 → 挫折 → 復帰 の流れを、2時間の中にいろんな要素もりもり詰め込みすぎだって感じたよ。ちょっと退屈だったかな。

サイクルロードレースファンなら、レースシーンだけでも見る価値あるよ!

これ以降、物語の核心には触れないが、ネタバレがあります。気になる方はご注意ください。

ロードレースファン必見?大迫力のレースシーン!

レースでは見られないシーン盛りだくさん!!
とくに落車は、痛い痛い・・・と思いつつも、そのシーンから目が離せません。

選手の息遣いや、サイコンの数値が見えたり、監督からの指示が聞こえたり、「レースはこういう風に運用されているんだなあ」と、ツールやブエルタを思い出しながらみていました。

落車

このレースシーンどうやって撮ってるんだ!?ってくらい、クラッシュが派手!!
落車時にカメラが寄っていたり、落車の瞬間を狙って良いアングルで撮るなんてこと、実際のレースではできないしね!

ボトルを踏んで落車したり、車のミラーに体が当たってミラーが折れたり、障害物をジャンプでかわしたり。

これは実際のレースでは絶対に見れないからね。

カメラアングル

上空から見る、つづら折りの峠や、ロータリーを二股に別れて走るプロトン、クリテリウムでコーナーから迫ってくるプロトン、横風のために分断された隊列。

どれもツールで見たアングルで、ファンに馴染み深い!
ただし、景色が台湾や中国なのでヨーロッパのレースとはまた違った雰囲気で不思議な感じ。

ホイール付近や、ハンドル付近にカメラがあり、俳優(もはや選手)の足元や表情から息遣いまで間近で見れるのがいい!
ある選手が競技中に足首を切ってしまったシーンでは、リアディレイラーに設置されたカメラレンズに血が付着し、痛々しさをさらに引き立ててました・・・。

俳優さん・・・めっちゃ鍛えとる

撮影のためにトレーニングを重ねたそうで。
すんごいムキムキ。もともと筋肉質だったのかもしれないけど。

それはヒルクライム苦手だわ・・・と思うような肉体に仕上がっていました。

Tシャツ着たときの胸筋から目が話せなかったのは内緒です!!!

入浴シーンの肩甲骨回りの筋肉は必見ですね!!!

自転車要素もりもり盛りだくさん!!

これでもか!ってくらい、自転車要素をぶっこんできましたよ。
これにはびっくりしました。さすが台湾映画!

上のランクのチームへの移籍や、チーム事態がランクアップすること、資金難、アシストとエース、ボトル運び、レース中のトイレ、さらには競輪まで。

まだあるからね!こんなに盛る!?ってくらい、ロードレースやプロの自転車競技のことが盛り沢山でした。

これは、自転車好きならニヤリとしちゃうこと間違いなしだね。

メリダが全面協力? バイクから選手まで出演!

主人公が最初に所属したチームバイクがメリダ!
なので、チームの拠点になる事務所?にはメリダのバイクがずらり!眼福・・・眼福・・・

さらにはランプレ・メリダのエースのルイ・コスタまで!
ちゃんとセリフがあって、本人役で出演してるんだよー!すごくない?

残念ながら新城幸也選手は撮影当時(2013年頃)には、ヨーロッパカーに在籍していたため、エキストラにも出演されていないようでした・・・。残念!

気になったのは、同じ台湾メーカーのジャイアント。
一切でてこなかったけど、何か確執があるのかしら・・・。

その他! 自転車要素以外

正直、この手のドラマはよっぽどのことがない限り見ないので・・・(今回がよっぽどロードレースが好きなので、見に来たよ)
あんまり好きじゃなかったな、ドラマパートはw

主人公からヒロインへのアプローチが露骨すぎて恥ずかしかったwww

同じチームのライバルが、別チームに行ってもライバルで、ライバルが窮地に陥っている時は助けに行く。時にはヒロインの恋敵になったり。
王道ストーリーでハズレがないっちゃないよね。
努力!友情!勝利!

あと、レース中の解説は実況が丁寧にシンプルに教えてくれるので、ロードレースがわからない人にも、楽しめるんじゃないかな?

本物のロードレースはもっとドラマチックで楽しいけどね! これでロードレースに興味もってくれたら嬉しいなあ。

疾風スプリンター 感想まとめ!

MASIのトラック用の自転車がかわいかったなあ。ピンクでさ。

サイクルロードレースファンなら、絶対に楽しめる作品!
レースシーンだけはとくに!すごいから!!ほんと!!!

残念ながら映画は、公開劇場も限られているし、公開期間も短いので、劇場で見るなら今のうち!